スポーツ観戦 ル・マン24
ル・マン24を一緒に観戦しましょう。
【場所】
福岡市天神1丁目22- サンサイドビル12F
100周年記念大会に賑わう
遡ること100年前。1923年に記念すべき最初の24時間レースがフランスのサルト県ル・マン市郊外にあるサルト・サーキットで開催された。このサーキットは常設コースの「ブガッティ・サーキット」と一般公道区間(全体のおよそ2分の3に該当)を組み合わったもので、1周が13.626kmある。ル・マン24時間レース初開催より17年も前に、フォーミュラレースのフランスGPが開催されたほどの歴史がある。
今年は記念すべき100周年ながらレース開催は91回目にカウントされるのだが、これはかつてフランスの自動車工業界におけるストライキの影響(1936年)、さらに第二次世界大戦(1940〜1948年)の休止があるためだ。
かつては”伝統の一戦”として、独立した耐久レースイベントだったが、2012年からはFIA(国際自動車連盟)とこれまでレースの主催を務めてきたフランス西部自動車クラブ(ACO)による共同開催へと変わり、年間8レースのシリーズ戦に組み込まれることとなった。とはいえ、ル・マンはやはりル・マン。シリーズ戦とはなにもかもが”別格”であり、1年に1度のスペシャルイベントであることに変わりはない。今大会は初開催から数えてちょうど100周年の節目となるメモリアルレースだけに、なおいっそうの盛り上がりとなっている。
ファンの目を楽しませる「公開車検」はすでに昨年の時点で復活。今年も2日間にわたりル・マン市街中心部にあるリパブリック広場を舞台に全62台の車検が行なわれた。これまでテストデーを経て、ル・マンウィークに入ってからの日、月曜日に公開車検を実施していたが、今年は金、土曜日の2、3日に実施。4日からの2日間がテストデーに充てられた。
文字通り、”公開”しかも市街地で実施する車検は観戦チケットなど不要の無料イベント。記念大会だけに早々に30万枚!の前売りチケットは完売しているが、当然のことながら、広場には連日多くのファンが押しかける盛り上がりを見せた。その中で高い注目を浴びていたのは、ル・マン特別カラーリングを施した地元フランスのプジョー9X8。昨年はル・マン後のWECデビューだったために、今回が初ル・マンとなる。
さらに、特別枠として参戦可能な「ガレージ56」からのエントリーとなる改造版NASCARのシボレー・カマロZL1だった。なお、このNASCARには、NASCARカップ・シリーズチャンピオンを7度獲得したジミー・ジョンソン選手はじめ、ル・マン24時間レース優勝経験者のマイク・ロッケンフェラー選手、 さらには2009年のF1ワールドチャンピオンであり、日本のSUPER GTでも2018年にタイトルを手にしたジェンソン・バトン選手が乗ることになっており、参戦車両もさることながら、ドライバーラインナップも多くの話題を集めている。
一方、公開車検中の”100周年イベント”の一環として、第1回目のレース優勝車「シェナール&ウォルカー」に加え、今年のル・マンを走る一部の車両が、交通規制によって封鎖された公道をパレード。豪快なエキゾーストサウンドを響かせ、観客を沸かせた。
.J SPORTS中継番組
レース期間中、J SPORTSで放送・配信される特番や生中継では、TGRのドライバーやチームのメンバーも出演します。現地からの生インタビューや最新情報を、J SPORTSオンデマンド等でお楽しみください。
優勝は、フェラーリ AFコルセ51号車(ジェームス・カラド / アレッサンドロ・ピエール・グイディ / アントニオ・ジョヴィナッツィ)がトヨタ8号車とのバトルを制した。TOYOTA GAZOO Racing のGR010 HYBRIDは、 7号車(マイク・コンウェイ / 小林 可夢偉 / ホセ・マリア・ロペス)は日付が変わった直後に下位カテゴリーの車両と接触し、車両を破損。無念のリタイア。8号車(セバスチャン・ブエミ / ブレンドン・ハートレイ / 平川 亮)は、最後までフェラーリと僅差での首位争いを展開し2位でフィニッシュした。